お宅の教育方針は何ですか?

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 子どもの受験に親子面接なんつーもんがあったりします。

「面接は参考程度です」といくら学校様から言われようとも、母は「どんな参考なんですかぁ?」って涙目になっちゃうというもんです。子どもが実力不足で勝手に落っこって来るならまだしも、親のせいで行きたい学校にも行かれなかったなんてなった暁にゃ泣くに泣けませんから、親の緊張もピークに達するというものです。
 
 ある名門小学校受験では父親が舞い上がってしまい母娘の不評を買っておりました。
「お嬢様、昨日、骨折なさったそうですが、お父様、それをお聞きになってどう思われました?」

 父親は裏返った声でこう言ったそうです。
「明日、面接なのにどーすんだ!? って思いました・・・」

 妻が合格発表まで口をきいてくれなかったとぼやいておられましたが、結果が合格だったので離婚にならずに本当に良かったです。

 アタクシも中学受験の親子面接に挑んだことがございます。
 シミュレーションは事前にしておりますが、やはり本番は本番。緊張感は隠せません。

 アタクシは普通に答えたつもりですが、娘から「笑いを取りに行くな!」と怒られましたので、やはり親にとっては辛い儀式であると思います。

 よくある質問に「ご家庭の教育方針」なんてもんがございます。これは中学受験の願書にも非常にシバシバ記入を求められることがある模様です。

 かしこまって記入しなければならないものですが、アタクシのようにいい加減に生きている者にとっては、これは正直、ホントに迷惑、いやヒジョーに答えに窮する質問なのでございます。

「教育方針」

 改まって考えるに、なーんも浮かばないわけです。

 さすがにこの歳ですから「よそ行き」としてはいくらでもペラペラ答えられますが「オメ~、ホントにそうやって育ててんだろーな?」って良心の声に追及されてしまうと口篭ってしまうアタクシがここにいるという、何とも人の親として如何なものよ? と思う次第。

 アタクシ、おもろいので試しに知り合いの編集者やらデザイナーやらに聞いて回りました。

「お宅の教育方針はどーゆーの?」

 彼らは基本的に常識とか場の空気とか、そんなん気にしてらんないという職業ですので一発で答えて来ます。

「家? 『飯は炊け』」

 なんじゃ、そりゃ? ってのけ反りますから。

 忙しいものですから子どもが一人で飯を炊いてくれたら、もうホントに助かるわけです。食事をイチイチ親が用意せずとも「自分でどーにかしてくれや」っていう実に見事な教育方針。

「飯さえとりあえず食ってりゃ、いいだろう」って、もう実にシンプルな子育てなわけです。

彼女はこう言います。

「聞いて! 家の子、ご飯が炊けんの。ホントにもうこれだけで褒めちゃう♪」

 あるエディターさんは教育方針をこう言います。

「テメーで考えろ!」

 子ども自身が自分で考えて自分で納得して自分で進路を決めていけという有り難い教えなわけです。

「俺はね、あーしろ、こーしろなんて一回も子どもに指図したことはないから」と豪語なさいます。アタクシ、底意地が大変およろしい性格ですので、実際に彼のお子さんに聞いてみました。

「どーよ? おやぢの子育て?」

「う~ん。基本的に家に居ないっすから、家の親父は・・・」

そりゃ、テメ~で何でも考えなきゃいかんってなもんです。

 またまた、ある編集者はこう言います。

「人生楽しめ!」

ほーほー。まあ、そりゃそーだわな。人生は楽しむためにあるんザマス。大変結構な教育方針でありんす。で、なんでそんなに結構な教育方針がありながら、子どもが各種検定試験に落ちるたびに火を噴いてお怒りになるんで?

 アタクシはそういうところに人間の心理の奥深さを堪能するわけでございます。

 へっ?  アタクシざますか?

「テキトーに生きろ!」

 アタクシ、ギョーカイ人のように非道ではございませんから極めて常識を重んじておるのでございます。よって、この裏には藍より青い、深い立派な教えが隠されておる。

 すなわちテキトーというのは「ある条件・目的・要求などにふさわしいこと、かなっていること、そのさま。程度がほどよいこと、そのさま(大辞泉より)」なのであります。

 しっかし、現実はどこをどう間違えておるのか「やり方などがいい加減であること、そのさま(大辞泉より)」に傾倒しておる始末。人生思うようにはなりません。

  どうでしょう ?皆様も一度、真面目に「我が家の教育方針」なるものを考えてみるというのは。願書用に書くそれではなく、本音の本音の教育方針。

 この心の奥底に隠されている本音の部分が言葉に出来たならば、おのずと子どもに無理難題を吹きかけることもなく、我が身の丈に合った理想的教育方針というものが実感できるように思うのです。

 ある女性社長は「我が家の教育方針」としてこう言いました。

「(学校を)休んじゃダメ!」・・・「アタシ(女性社長)が子どもの昼飯を作るのはめんどくさ!」というのが理由です。だから彼女は子どもが学校に行きさえすれば例え成績がどうであろうが猛烈に褒めます。おかげで心身共に丈夫な子どもだとかで満足してるそうでございます。

「本音で育てる」。

 結構、大事なことなんじゃないかと思います。


鳥居りんこの男時・女時、男と女の四方山話


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コメント(2)

小学校受験の面接対策は行きの電車の中で 夫に「これ覚えて!」と
レポート用紙3枚分暗記させました<妻っつーか母の教育方針>
大学受験でも親子面接があるって…誰か~親の対策講座やって~(-∧-)

3分で覚えて合格だとーーー!!!???
カップヌードル小学校!?
大学受験まで親の面接があるなんて
難儀よのぉ。
足を引っ張らないようにがんばれ!

オバケット

プロフィール

りんこ

鳥居りんこ・・・1962年生まれ。エッセイスト。
ひょんなことから自前のHPに我が子の中学受験体験談を連載。
後に「偏差値30からの中学受験合格記」として学研より出版。
その他著作として「ノープロブレム答えのない子育て」 「本当に聞きたかったQ&A ぶっちゃけどうよ!?」など。
湘南の漁村に住んでいる。出来の悪い子どもの話と夫婦仲がよろしくない話は三度の飯より好きかも。

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